2021年に一大ブームとなったNFT(ノン・ファンジブル・トークン)は、2022年も盛り上がり続けるのでしょうか。

そのカギを握るのが「メタバース」というインターネット上の仮想空間で使うアバターです。
アバターとはゲームやバーチャル会議室などで、”自分の分身”として服や髪型、顔などのパーツを組み合わせて表示するキャラクターのこと。

とりわけ、メタバースの中で使うアバターとして、またNFT化したものとして「Meebits」(ミービッツ)というコンテンツに注目が集まっています。

なぜ人々はMeebitsに注目するのでしょうか。
初心者でも簡単に取り扱えるため?
それとも別の理由があるのでしょうか?
この記事で詳しく解説します。

とら
難しい用語が3つも出てきたので、ここでまとめておこう!
  1. NFT:ブロックチェーン技術を使って実現した仮想通貨の一種。
    画像や動画などのデータの権利を証明し、売買の対象にできる。
    ➤ブロックチェーンについて詳しくはここを見てみましょう。
  2. メタバース:ブロックチェーン上の仮想空間。バーチャルオフィスなどさまざまな使われ方がなされている。
  3. ミービッツ:2万体ある3次元のアバター(ボクセルアート)で、仮想空間内で自由に動き回れるもの。

NFTとMeebits(ミービッツ)の2つを知ろう

Meebits(ミービッツ)のことを知る前に、まずNFTについて復習しておきましょう。

NFTとは、誰でも簡単に作れるデジタル作品

Non-Fungible Token(非代替性トークン)とも呼ばれ、ブロックチェーンを使ってデジタル作品を取引できるものです。
NFTは誰でも作ることができる手軽さから、小学生のクリエイターも存在。

小学生クリエイターの1人、通称「Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)」が出品したNFTは、380万円もの価値がついています。

■Zombie Zoo KeeperのNFT

Zombie Zoo KeeperのNFT

引用元:Opensea

 

最近では、大手の企業がNFTの分野へ参入しています。
その一例としてアディダスが、1日で26億円もの売上を達成したことが話題となりました、

■アディダスのNFT

アディダスのNFT

引用元:Opensea

 

2021年7月に世界最大NFTのマーケットプレイスOpenseaの流通総額が、330億円から1か月で3650億円と約11倍に急増。

とら
NFT関連の仮想通貨の価格を見てみよう!

■NFT関連の仮想通貨(2021年12月現在)

NFT関連仮想通貨

引用元:COINMarketCap


NFT関連の仮想通貨の価格を見ても右上がりで、投資家からの関心も高いと言えそうです。

Meebitsは、3次元のボクセルアートとして実現する。
そもそもボクセルアートって?

かくかくしているドット絵を立体的にしたものがボクセルアートです。

とら
「ドット絵ってなに?」という人は下の絵を見てみよう。

■ドット絵の例

2次元のNFT_CryptoPunks

引用元:CryptoPunks

 

上の画像のCryptoPunks(クリプトパンク)は、NFTが誕生した2017年に誕生した先駆者の存在のようなアートの1つ。
また、NFTマーケットプレイスのOpenseaのランキングでは今でも常に上位にランクインしているくらい人気があります。

実は、CryptoPunksとMeebitsは密接な関係にあります。
NFTの先駆者CryptoPunksを提供したLarva Labs(ラルバ・ラボ)が手がけた、2021年5月開始のNFTプロジェクトです。

2次元のCryptoPunksと違うのは、3次元のアバター(ボクセルアート)が仮想空間メタバースで動くということ。

■Meebits

Meebits

引用元:Meebits


ユーザーから、見た目はかくかくしているけど、動きはなめらかだと驚きの声も。

http://twitter.com/atoko_eth/status/1454669464188776452?s=20

とら
動きは、アバター所有者が購入時にもらえる「VRM、FBX、GLM」の3つのフォーマットをダウンロードすることでメタバースでも動くよ。

 

http://twitter.com/larvalabs/status/1455644953204469760?s=20

2万体のMeebitsが存在しますが、どんなところで購入できるのでしょうか。
それは、公式サイトやNFTのオープンプレイス、取引所コインチェックが運営しているCoincheck NFT(β版)で購入ができます

アバターを見てみると、髪型や服装、眼鏡やタトゥーなどアクセサリーもさまざまで特徴があり面白い。

とら
こちらから、全てのアバターが見られるよ。

しかし、服やアクセサリーなどの着脱は不可で、別のアイテムに変更することも不可能なため、着せ替えのように楽しむのは難しいようです。

では、どのようにMeebitsをユーザーは楽しんでいるのでしょうか。
その理由が人気の秘密かもしれません。

Meebitsが人気の理由はアバターを動かすこと?!

ユーザーによると、アバターを動かして楽しんでいる人が多く見られました。

http://twitter.com/takumi_nft_/status/1455722137663074313?s=20

http://twitter.com/harapei2/status/1455706782827888641?s=20

http://twitter.com/isotile/status/1474465964070690817?s=20

MeebitsDAOというメタバースが存在し、入るためには0.05ETHがかかります。
お金をかけたくない人は、クラスターという無料のメタバースでアバターとして利用ができます。

人気の秘密はほかにもあるかもしれません。
アバターを大きく7つに分類することができます。

Meebitsの分類

①DISSECTED(解剖) レア度★★★★★

  • 個体数:5
  • 平均価格:700ETH

解剖
②VISITOR(来訪者) レア度★★★★

  • 個体数:18
  • 平均価格:330.1ETH

ビジター

③SKELETON(スケルトン) レア度★★★

  • 個体数:57
  • 平均価格:113.67ETH

スケルトン

④ROBOT(ロボット) レア度★★★

  • 個体数:72
  • 平均価格:105.56ETH

ROBOT(ロボット) 

⑤ELEPHANT(象) レア度★★

  • 個体数:256
  • 平均価格:26.07ETH

ELEPHANT(象)

⑥PIG(豚) レア度★★

  • 個体数:711
  • 平均価格:16.08ETH

PIG(豚) 

⑦HUMAN(人間) レア度

  • 個体数:18,881
  • 平均価格:3.9ETH

HUMAN(人間) 

引用元:Meebits

2万体という希少性と、細かな特徴があるところも人気の理由かも。
最も安いものだと2.9ETH、日本円で約134万円です。(2021年12月現在)
高価ですが需要はあるようで、売り出し中は全体の11%ほどと少数でした。

また、転売しているものを見てみると、高いもので5,500ETHまで極端に値段を釣り上げているものもありました。

■Meebitsに似ているアバター

Airbits

引用元:Opensea


Meebitsを使ってみたいけど高くて使えないという人も多く、公式ではない似ている3次元のアバターをOpenseaで売り出している人もいるようです。

Meebitsの売り方、買い方

売買する前に、共通で準備することが2つあります。

それは、仮想通貨やNFTを管理できるウオレットの準備取引の手数料にかかる仮想通貨イーサリアムを準備することです。

①ウォレット
Metamaskなど自分の使いやすいものを使用しましょう。

とら
Metamaskの使い方はこちらをどうぞ!

②イーサリアムを準備
※取引所コインチェックで売買する場合は、イーサリアム以外の通貨でも取引ができます。

➤国内の取引所で口座を開設。
Coincheck NFT(β版)で売買するなら、取引所コインチェックを選択すると送金する手間がなく簡単です。
しかし、Openseaなどのマーケットプレイスで取引するなら送金手数料が無料の取引所GMOコインやDMMビットコイン、ディーカレットを選択するのが賢いかも。

➤日本円を入金し、イーサリアムを購入

3つの買い方

①Coincheck NFT(β版)
Meebitsと検索し、コインチェックで保有している通貨で決済

■コインチェックNFTのMeebits

「出品中」というものしか購入ができませんので注意しましょう。

②Meebitsの公式サイト

  • Meebitsの右上「Allow Wallet Access」から同期
  • Market date(市場データ)から「For Sales」または「Bid」を選択(下記の黄色枠)し、購入したいMeebitsを探す

■Meebits公式サイトでMeebitsを買えるところ

Meebits

引用元:Meebits

  • 「Trade for this Meebits」から購入

③Opensea

  • ウォレットにイーサリアムを送金
  • Openseaのサイトへ移動し、アカウントを作成。ウオレットを同期
  • Meebitsと検索し、買いたいMeebitsを選択
  • 「BUY now(今買う)」または「Place bit(入札)」を選択

■OpenseaのMeebits

Opensea_Meebits

引用元:Opensea

  • チェックアウトを選択し購入完了

とら
詳しくはこちらからOpenseaでの購入の仕方を確認できるよ。

2つの売り方

Meebitsの公式ではほかのアバターと交換はできますが、アバターを売ることはできません。

①Coincheck NFT(β版)

  • ウォレットと連動
  • ウォレットからMeebitsを入庫する(入庫するNFT、Token IDを入力)
    ➤Token IDは、Etherscan「Tokens Transferred:」の右側にTokenIDから確認できます。

Etherscan

Etherscan

引用元:Etherscan

Coincheck NFT(β版)へ移動し、ウォレットの中から出品したいMeebitsを選択

  • 出品の編集を行い、受け取る通貨を選択。そして、出品金額を記入

②Opensea

  • Openseaのサイトへ移動し、アカウントを作成
  • 「My profile」から出品したいMeebitsを選択
  • 3つの出品方法から適切なものを選択し、価格を設定しましょう
3つの出品方法
  • Set Price(価格を設定する) ←初心者におすすめ
  • Highest Bid(オークション形式)
  • Undle(まとめ売り)
  • 「Post your Listing」を選択し、署名をし出品完了

とら
詳しくはこちらからOpenseaでの出品方法を確認してみよう~

Meebitsは庶民的ではなく富裕層向けか・・・

NFT市場が盛り上がっているなか、Meebitsの人気も比例し右肩上がり。

人気の理由は、希少性があり、特徴がさまざまなアバターを所有するとメタバース内でも動かせるということが最先端なのでしょうか。
しかし、価格を見てみると購入するのに最低でも100万円以上はかかります。

この価格をどう感じますか?

売り出し中のMeebitsを見てみると、価格を極端に釣り上げているものも。
もしかしたら、この価格を釣り上げていることこそがMeebitsの価値を左右するかもしれません。

経済学のGary Stanley Beckerによると以下の説があります。

超過需要の時、値段を釣り上げることは、反対に人気を下げ買い手が少なくなるという説です。
さらに、行動経済学の面からも価格を釣り上げることは、売り手と買い手がフェアではないと考える人が多く、売れないという結果に。

もし、このまま釣り上げる人が続出するならば、買い手はつかなくMeebitsを利用する人は少なくなるかもしれません。

再度問います。
あなたはMeebitsの人気をどう考えますか?
価値と価格は見合っていると思いますか?